8620形テンダ式蒸気機関車8630号機

8620形は、大正時代を代表する旅客用蒸気機関車です。
8620形テンダ式蒸気機関車8630号機
【データ】
形式:8620形
展示場所:扇形車庫
軸配置:1C
動輪径:1600mm
全長:16.8m
重量:機関車46.8t/テンダ29.2t
最高速度:90km/h
製造会社:汽車製造
製造年:1914年
稼働期間:1914〜1972年
使用線区:東海道本線、水郡線、五能線など
1914年から1929年までに672両が製造されました。
これは、国内の旅客用蒸気機関車で最多となります。
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さらに、台湾総督府鉄道、樺太庁鉄道、北海道拓殖鉄道向けに60両が製作されました。
なお、樺太庁鉄道の15両は、のちに鉄道省に併合されています。
当時の称号規則は大量生産を想定しておらず、81両目が付けるはずの8700号は8700形が使用していたため、81両目は18620号となりました。同様に、80両ごとに頭に数字を付け、最終番号は88666号となりました。
明治時代の旅客用機関車は動輪2軸が主流だったが、客車の大型化と長編成列車への対応として動輪3軸も導入され、高速走行が多い旅客用では、安定性向上のため先輪を2軸とすることが多くありました。
本形式では、1軸の先輪と動輪の第1軸を連動させる構造とすることで安定性を高め、軸配置を1Cとしました。
幹線から退いたあとも、客貨両用の万能機として全国のローカル線で重用され、国鉄から蒸気機関車が消える1年前まで現役でした。
8630号機は1914年に汽車製造で新製、品川機関庫に配置されました。東京周辺で運用後、39年に水戸局管内に移動、水郡線や入換に使用され、70年に弘前機関区に移動して梅小路蒸気機関車館に入るまで五能線で使用されました。
梅小路蒸気機関車館の動態保存体制見直しのため1979年に廃車となりましたが、館内運転が可能な状態に保存されています。
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